R2 営業部ブログ
ペットフーディスト養成講座より ~パートナー(愛犬)のシャンプーについて~

こんにちは。

皆さんは、パートナー(愛犬)のシャンプーの目的や重要性について、お客様にはどのように説明されていますか?

また、サロンでのお手入れの時間が楽しい時間になったり、お家でのグルーミングが、オーナー(飼い主)にとってもパートナーにとっても楽しく有意義な時間になるために、普段はどんなアドバイスをされていらっしゃいますか?

 

例えばシャンプーは身体の清潔を保ったり、体臭を減らしたりなど、犬にとってもオーナーにとってもメリットがありますよね。

サロンでのシャンプーの目的は多岐に渡りますが、オーナーが自宅でシャンプーをする主な目的は、パートナーの身体の清潔を保つことです。

さらにはシャンプーを通して、人と犬がコミュニケーションを取り、信頼関係を築くこと、また犬の尊厳を守り、長期的な視点でお手入れを行い続けることも大切な視点と言えるのではないでしょうか。

 

これらを実現するために、以下の視点で日常的なグルーミングや定期的なシャンプーについて考えてみましょう。

【1】グルーミングサロンでしかできないこと

◆グルーマーによるグルーミングの目的

自宅ではできないグルーミングを行います。

・オーナーでは手の届かない(できない)ところまで行う

・トリミング(カット)など、特別な技術が必要なグルーミングを行う

・オーナーでは気づかない異変に気付く

・社会化としてのグルーミングを体験させる

【2】オーナーができること、やった方が良いこと

◆自宅でのグルーミングの目的

犬はオーナーのグルーミングから愛情を受け取ります。

そのため『グルーミングの時間=楽しい時間』にすることが大切です。

・お互いの愛情と信頼関係を育む時間とする

・日ごろの衛生を最低限保つ

・ボディーチェックをする

 

 

このように、お互いの役割を理解した上で、オーナーとグルーマーが連携しながら、少しずつオーナーのグルーミング技術を上げていけると、自宅でのグルーミングがより充実したものになります。

そしてパートナーとの信頼関係がさらに深まり、負担が少ないグルーミングができるようになれば、よりステップアップしたお手入れが自宅でも可能に。

このように、オーナーとグルーマーが二人三脚で、パートナーのお手入れと健康管理について向き合っていけると良いですね。

しかしグルーミング、特にシャンプーが苦手なパートナーは多いようです。

想像してみましょう。はじめての場所(サロン)で、また家庭の場合も、普段あまり立ち入らないお風呂場で、急にお湯をかけられたり、シャンプーをつけてゴシゴシ洗われたりといった行動は、いくらこちらに悪意がなくても、人の言葉がわからない犬が、不安や恐怖を感じるのも無理はありません。

でもそのステップが少しずつだったり、信頼しているオーナーが一緒だったり、おいしいおやつがもらえたりと犬にとって嬉しかったり、楽しかったり、安心できたりする経験がセットだと、ポジティブな印象に変わりやすいことはイメージしやすいですよね。

例えば、全身シャンプーを自宅で行うことが難しい方には、ブラッシングや部分洗いがお勧め。無理して全身シャンプーを家庭でお願いする必要はないと思います。

特にブラッシングは、「愛犬を撫でる」行動の延長にあると思って、愛情表現の1つとして毎日の習慣にしてもらえると良いですよね。

また犬は聴覚に優れた動物です。音に敏感だったり、シャワーが苦手な場合、まずは「シャワーの音」に慣れるよう、パートナーが嫌がらない範囲でお家で「シャワーの音」を聞かせるなど練習してきてもらえると良いですね。その時におやつなどのご褒美をあげることもお勧めです。

 

 

 

そして犬は嗅覚が発達している動物です。

例えばサロンで使っているグルーミングスプレーをお家でのリラックスタイムのブラッシング時に使ってもらったり、オーナーもパートナーもリラックスしてシャンプーできる状況であれば、家庭でもサロンと同じシャンプーを使って、肢先だけ部分洗いしたり、全身シャンプーしたりすると、その時の良い経験とニオイが結び付きます。

心地よい経験とシャンプーのニオイが結び付けば、サロンでのお手入れも、家庭でのお手入れも共に有意義な時間になりそうですよね。

ただまだ慣れていないうちに、強引に進めてしまうとどれも逆効果になってしまいます。犬の尊厳を尊重し、オーナーとパートナーが歩み寄るペースを見守りながら、長期的な視点でサポートしてあげてください。